グランド・ジャット島の日曜日の午後

2017.12.05 Tuesday 12:21
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     新印象派の創始者であり、点描表現における第一人者でもあるジョルジュ・スーラ最大の代表作『グランド・ジャット島の日曜日の午後』。

     

     本作は本来1885年のアンデパンダン展(無審査出品制の美術展覧会)に出品される予定で1884年から制作に着手された作品であるが、同展の開催が中止となり、変更と修正を加えた後、最後の印象派展となった1886年の第八回印象派展に出品され、大きな反響を呼んだ。

     

     さらに本作は1889年以降に画布から枠を外し、赤色と青色による点描による縁が加筆されたことが知られている。本作はパリ北西、セーヌ河の中央にある細長い島≪グランド・ジャット島≫で人々が夏の余暇を過ごす情景を描いた作品で、本作がそれまでの印象派の作品と最も異なるのは、点描表現による自然風景の描写にある。

     

     印象派の作品は偶然性を利用した躍動感と超自然的な(直感的)色彩に満ちているが、スーラが本作で示した「色彩の同時対照の法則(ミシェル=ウジェーヌ・シュヴルール著)」や「近代色彩論(オグデン・ルード著)」など科学的理論に基づく新印象派的様式とその表現は、理論的な色彩配置による美しく秩序的な光と自然に則した的確な色彩を獲得しており、その何れも非常に効果的な役割を果たしている。

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    映画業界に続け、性的虐待に対し声を上げるファッション業界

    2017.11.28 Tuesday 11:09
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       米ハリウッド(Hollywood)の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)がセクハラ疑惑で取りざたされている中、米国人モデル、キャメロン・ラッセル(Cameron Russell)がインスタグラム(Instagram)で、彼女のフォロワーたちがファッション業界で体験した性的虐待行動について公開した。ラッセルは何十もの匿名の体験談を、数日間にわたり投稿した。

       

       ラッセルは12日夜、体験談を匿名で共有することを呼び掛けた。彼女はそれらの体験談を、数日間にわたり自身をフォローしている9万人ものフォロワーに、#MyJobShouldNotIncludeAbuse(私の仕事に性的虐待は含まれるべきでない)というタグ付きでリポストし共有した。

       

      「今週ハーヴェイ・ワインスタインについて聞き、性的虐待行動がどのくらいまん延していて、常習的なものか話題となった」と、「シャネル(CHANEL)」や「ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria's Secret)」でもモデルとして起用された経験のあるラッセルはつづった。

       

      「こういった体験談は、私たちの業界では珍しいことではない。しかし声を上げるきっかけとなった。互いに声を掛け合い、声を上げ、弁護士やしっかりとしたリポーターたちに話している」と話すラッセルは、雑誌やモデル事務所に行動を起こし、「食い物にする者」と仕事をしないように呼び掛けた。

       

       この体験談は最近のものから、20年も前のものまで多岐にわたった。モデルに対し性的虐待を加えた、もしくは加えようとした者の多くはフォトグラファーやスタイリストだ。彼らの標的となったのは主に女性だが、中には未成年や男性もいた。これらを体験した被害者によると、こういった行動はファッション業界においては普通のことだと言い聞かされたという。

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      如何に両者が刺激し合っていたかが窺い知れる

      2017.11.21 Tuesday 16:09
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         同時代に活躍したラファエル前派の画家アルバート・ムーアの『頸飾り(首飾り)1875年頃制作』からの影響が指摘されている本作は、独特な淡色的な色彩や装飾性に富んだ画面構成など、ホイッスラーが1865年にムーアと出会って以来、互いに認め合いながらも影響を及ぼし合い続けたムーアの作品の匂いを如実に感じさせる。

         また完成時期は異なるものの、制作開始時期はほぼ同時期であることが知られている本作とムーアの『頸飾り(首飾り)』の構図やモデルの姿態、日本趣味的な構成要素などを比較してみても、殆ど同一であることから、如何に両者が刺激し合っていたかが窺い知れる。

         

         本作では、それまでの画家の作品にはあまり見られないメランコリック(憂鬱的)な雰囲気や画面全体を漂う倦怠的な空気、布地を多用した装飾的な衣服の描写などは明らかなムーアの影響であり、画家の表現様式的変化(進化)を考察する上でも本作は特に重要視される作品のひとつである。

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        社交パーティー

        2017.11.14 Tuesday 12:26
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            近代絵画の先駆的存在ともなった、19世紀フランスで活躍した異色の画家アドルフ・モンティセリの最も典型的な作例のひとつ『社交パーティー』。

           

            1875年から1880年頃に制作されたと推測される本作は、モンティセリが想像の上で描いた宴の場面である。モンティセリは若い頃、ルーヴル美術館でロココ美術の≪雅宴画≫の創始者アントワーヌ・ヴァトーの作品の模写をおこなうなどヴァトーの研究に没頭しており、本作でも≪雅宴画≫の影響が示されている。

           

            画面の中央から右側には酒盃を掲げる緑色のドレスを着た婦人とそれに寄り添う男、椅子に座る二人の婦人、二匹の犬、若い男(又は女)が配されており、そして画面右部分奥のバルコニーには男性が二人描かれている。

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          自分の心臓の鼓動を身にまとうというのは、本当に純粋なこと

          2017.11.07 Tuesday 10:54
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             オランダ人デザイナー、アヌーク・ウィプレチェット(Anouk Wipprecht)は、人々が自分の感情に嘘をつかなくても良い世界を願っており、ハイテクファッションがその鍵になると信じている。

             

             彼女の作品はデジタル技術とオートクチュールの結合と言えるだろう。社会規範にとらわれず、我々の悪習を断ち切るための解決策を見出したいと、彼女はミラノ・ファッションウィーク(Milan Fashion Week)中、AFPの取材で語った。

             

             32歳のウィプレチェットの作品はすでに、元「ブラック・アイド・ピーズ(Black Eyed Peas)」のメンバーでも知られるファーギー(Fergie)がスーパーボウル(Super Bowl)のハーフタイムショーで着用している。またカナダのエンタテイメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ(Cirque du Soleil)」のために3Dプリンターで作成された衣装も制作している。

             

             彼女の最も革新的なデザインの1つは、クリスタルメーカー「スワロフスキー(Swarovski)」と共同開発したもの。内蔵センサーにより、着用者の心臓の鼓動に合わせて光が点滅する。誰かの生命力を展示することは、シンプルに、あるいは詩的に聞こえるかもしれないが、信じられないほど自らをさらけ出すこととなる。

             

             例えば、片思いをしている相手と話しているときや、仕事の面接のときにそれを着用していたら? 彼らはあなたの心臓が、恐怖や興奮で高まっているのが手に取るようにわかるのだ。「鳥肌が立ったり、赤面してしまうのと同じで、自分の意思では制御できない。純粋な意味で、自分の感情をさらけ出すことができてしまう」と彼女は語る。「自分の心臓の鼓動を身にまとうというのは、本当に純粋なこと。多くの気まずい場面に直面させられてしまうことも、私にとってはとても興味深い」
             

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            女性の優美さや華やかさを演出する道具としては全くその役割を果たしていない

            2017.10.31 Tuesday 15:52
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               また黒衣の女性が左手で握り締める扇は固く閉じられており、女性の優美さや華やかさを演出する道具としては全くその役割を果たしていない。

               

               さらに『桟敷席』で女性の背後に描かれた、おそらくは女性又は有名人が座る他の桟敷席の観客を眺めている男性は、本作でその目的がより明確にした、黒衣の女性へと視線を向ける画面奥の男として描かれている。これらはカサットが本作で示した、当時の男性社会への明らかな挑戦とオペラ鑑賞の場での男性への軽蔑に他ならない。

               表現手法の点においても、前景(黒衣の女性)と後景(画面奥の桟敷席)の対比的構築や色彩構成、印象派の始祖的存在であるエドゥアール・マネを思わせる大胆な黒色の使用、流動的でやや荒々しい筆致による印象主義的な展開など画家の更なる表現的躍進が感じられる。

               

               なお本作は米国で初めて展示された画家の印象主義的画題の作品と考えられている。

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              速筆的な画家の荒々しい筆触がそれらをより効果的に観る者へ印象付けている

              2017.10.24 Tuesday 12:55
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                 この中国製の陶器の飾り鉢は義兄となる印象派の創始者エドゥアール・マネからの贈り物であることが知られており、モリゾは2年ほど前(1884年)に制作した『人形を抱く少女』にも植木を入れた形で登場させている。二人の背後(背景)には東洋的な屏風を思わせる衝立が描かれており、画面左端には小さな白い袋が下がっている。

                 

                 非常に愛らしい少女らが瞬間に見せたあどけない仕草や無垢な表情を、モリゾは見逃すことなく的確に捉えており、速筆的な画家の荒々しい筆触がそれらをより効果的に観る者へ印象付けている。この瞬間性(即興性)こそモリゾの作品の本質のひとつであり今も我々を魅了し続けるのである。

                 

                 また背後の衝立や画面右端部分に見られる、一見すると未完成にすら感じさせる独特の表現や抽象性も、自身の絵画表現、そして様式的個性を見出したモリゾの大きな特徴のひとつである。

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                平昌五輪は大失敗になりそう

                2017.10.17 Tuesday 17:07
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                    2017年10月17日、フィギュアスケート女子の元全米女王グレーシー・ゴールドが今季のグランプリ(GP)シリーズを欠場すると明らかにしたことを受け、朝鮮日報など韓国メディアは、来年の平昌(ピョンチャン)五輪出場も困難かと見通す記事を報じた。

                   

                    AP通信などによると、ゴールドはうつ病や不安症、摂食障害の治療のため、11月に出場を予定していたGPシリーズ中国杯、フランス杯の2大会をいずれも欠場すると明らかにした。これに先立ち、今季初出場を予定していた今月初めのジャパンオープンも「休養が必要だ」として棄権している。

                   

                    2014、15年と2年連続で全米選手権女王となったゴールドは、14年のソチ五輪団体で銅メダルを獲得、女子シングルでは4位に入り、次の平昌でも活躍が大いに期待される選手。その実力や美貌から日本でも人気の彼女だが、韓国フィギュアの女王、キム・ヨナを「手本」と公言していたことなどから、韓国では「米国のキム・ヨナ」とも呼ばれ高い人気を誇る。今年3月に韓国銀行が公開した平昌五輪記念コインのモデルに採用されたとして、物議を醸したこともあった。

                   

                    報道によれば、平昌五輪代表選考がかかる来年1月の全米選手権には出場可能性を残しているというが、もしゴールドが平昌欠場となれば、平昌五輪は女子フィギュアの目玉選手をまた1人欠くことになる。同競技では、14年のソチ冬季五輪金メダリストのアデリナ・ソトニコワ(ロシア)が、けがの治療などのため平昌五輪出場断念の意向を8月に明らかにしている。

                   

                    今回の報道に、韓国のネットユーザーからは「残念」「ゴールドには来てほしかったのに。真の銀盤の女王なのに」「平昌は大失敗になりそう。チケットも売れてないし」「平昌はポシャるね」など、落胆や懸念の声が寄せられている。

                   

                    また一方で、「戦争の危険があるからじゃないの?」「核ミサイルが飛んでくる所になんか行けないということでは?」「平昌に来たくなくて芝居してるのかも」など、背景に朝鮮半島情勢の悪化があると推測する声も。

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                  印象主義的表現に偏らない、ややアカデミックな表現

                  2017.09.30 Saturday 10:48
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                      観る者と対峙する画家の家族。本作はバジール家が所有する故郷モリエンペ郊外の田舎風の屋敷≪メリック≫に集うバジール家一族を集団的肖像画として描いた作品で、伝統と新たなる制作様式との、(画家なりの)表現的融合が試みられている。


                      印象主義的表現に偏らない、ややアカデミックな表現。南仏の強烈な陽光と、冷謐で繊細な陰影が織成す、様々な色彩の変化や視覚的効果を捉えた表現は、同時代に共に制作した(モネやルノワールなど)友人らの作品とは明らかに異なり、立体的な写実主義的特徴が示されている。


                      画面左端に描かれるバジール本人とその隣の画家の父の姿。本作は、画家になることをあまり快く考えていなかった両親を始めとする一族の人間に対し、己が歩み道の正しさを主張するものとも捉えることができ、それは、画面左端の画家の父の姿の隣に描かれるバジール本人の姿からも窺い知ることができる。

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                    縦に伸びる教会の正面壁から尖端部分までの垂直性は観る者の視線を上空の開放的な空間へと向けさせる

                    2017.09.23 Saturday 10:45
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                        クロード・モネが同様の画題を描いた作品群『ルーアン大聖堂』との関連性が指摘されているがモネの作品群とシスレーの作品群を比較すると、前者は対象(ルーアン聖堂)に当たる光の描写や(絵画的)表現手法に重点が置かれているのに対し、後者は由緒正しい本教会そのものの表現を重要視しているのが大きな特徴である。

                        画家は本教会に面した家の三階から見た構図を採用しており、画面中央に配される重量感に溢れたノートルダム教会の白壁は、朝の日差しを反射し輝きを帯びており、縦に伸びる教会の正面壁から尖端部分までの垂直性は観る者の視線を上空の開放的な空間へと向けさせる。

                       

                        また画面右側下部分に描かれる建物はかつて尼僧らが砂糖を製造していた施設であるほか、左側に描かれる教会通りはノートルダム教会とは対照的に建物の形状を逸する靄がかった表現がなされている。

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